目指す未来に ⑵

とりあえず鍵を開けた。ギギギと軋みながらドアが開くと同時に埃が舞い上がる。手で仰ぎながら中へと入った。室内はやはり長い間使った雰囲気は無かった。一歩進むだけで埃が舞う。「先ずは換気」と窓を開ける。再度、見た。布で覆われた何かが気になる。それが何かは周りにある絵具のチューブらしきものや色鉛筆を見たら想像はつくが中身はもう駄目だろう。

「こんな粗大ゴミ、持ち出すだけで大変かも」

布を取る。見た。黙ってしまった。「うそ…」唖然とする。そして一枚の紙切れを見る。電話番号に見慣れない人の名前。暫し考え理解した。「これ商品?」いやいやいや、祖母が絵を描くなんて聞いたこともない。だが、この絵の隅に書いているサインは祖母の筆跡だ。だいたいの状況把握は出来ているが「続き」を私がしなきゃいけないのかと疑問符を打つ。