先生は新人さん ⑵

「でも本当なんだね。ここの喫茶店は客の声を聞くだけでメニューが出せるって」水を一気飲みした開口一番の台詞だ。「ありがとうと言っとく」「…で、先日は私の愚痴を聞いてくれてありがとう」「お礼なら貴女のお婆様に言えば?」「それもそうね。これからが私にとってプラスになるんだから」私は彼女の言葉よりも手紙を読み返す。

「ねぇ、聞いてるの」「聞いていますよ、お嬢様」本当は聞いていない。手紙を熟読しているからだ。「手紙よりも私が先に来てしまった様ね」「みたいだね。さてと事情は分かりましたので、その荷物を持ってこちらに来て」私は彼女に初めての指示を出した。